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『ビルメンは楽』は嘘?実際の業務内容を全て暴露します

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楽な仕事の代名詞にもなっている「ビルメン(ビルメンテナンス)」という職業。

楽だという声が多くあるものの、実際どうなのか気になっている人も多いですよね?

ご安心ください。間違いなく楽な部類の仕事です。ビルメンになれば、業務中に好きなことをして過ごし、昼寝してても誰も咎めない。そんな毎日を送ることも可能です。

今回は実際にどんな仕事をしているのか、現役ビルメンの筆者が実体験を交えてご紹介します。

 
チータツ
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ビルメンの1日(業務内容)

事務作業

あれこれ話すより実際の業務を知ってもらうのが一番手っ取り早いので、一例ではありますが、ビルメンである筆者の1日をご紹介します。
※勤務先バレ防止のため、少しだけぼかしております

  • 09:00 出勤
  • 09:00~10:00 前日の出勤者から引き継ぎ、鍵の点検、鍵の貸し出しなど
  • 10:00~12:00 ほぼフリー
  • 12:00~12:30 電力や水道の使用量をメーターで確認・記録、巡回
  • 12:30~24:00 ほぼフリー
  • 24:00~01:00 閉館業務(館内を巡回、鍵を閉める、シャッターを下ろす等)(約1時間)
  • 01:00~06:30 仮眠時間
  • 06:30~07:00 開館業務(扉を開けたり)、電力量などのメーター確認
  • 07:00~09:00 ほぼフリー
  • 09:00~09:30 清掃業務や引き継ぎなど(残業)
  • 9:30 退勤(その日は明休)

青字は仕事をしている時間帯
赤字はほぼ完全なフリーの時間帯

拘束時間:24.5時間(30分の残業含む)
実働時間:16.5時間
実際に働く時間:約3.5時間
自由な時間:15.5時間

筆者の現場は一人体制のため、基本的に自分しか部屋(防災センター)にいません。そのため、10時間以上ものフリーの時間を自由に使えるのです。

上記では省いていますが、照明を消したり、エレベーターを止めたり、といった細々とした業務も間に数回ありますがせいぜい数分程度の作業です。

また、これは何もトラブルが起こらなかった場合の業務ですが、トラブルなんてそうそう起こらないため、基本的にはほぼ暇を持て余しています。


ビルメンのメリット

幸せを感じる女性

大まかに業務内容を理解してもらったところで、ビルメンになるメリットについても解説していきたいと思います。

仕事が少ない

上記のスケジュールを見て分かる通り、ルーティン業務はほぼ有って無いようなもの。何かトラブルが起こったとしても、その内の9割はこどものいたずらや落とし物などです。

ビルメンはあくまで仲介役・窓口でしかなく、トラブルが起きても一時的な対応や業者を手配するだけ。専門的な機械のメンテナンスや清掃業務などは全て業者任せです。

あるとすれば、トイレのつまりを直したり蛍光灯を交換するぐらいの簡単な雑用ぐらいのもの。そのため、基本的には監視カメラを眺めるだけでいいのです。もちろん、時間はたっぷりと余ります

チータツ
もちろん、この記事だって業務中に書いています

現場による差はある

ビルメンの管理する施設はオフィスビルや商業施設、ホテル、マンションなど色々なありますが、大まかな業務の流れとしては他の現場も大差ありません。

ちなみに、オフィスビルの現場が一番楽ではないかと思います。土日祝はそもそも人が居ないですからね。

ただし、巡回するタイプのビルメンは特別です。複数の物件を毎日巡回して、異常がないか確かめるといった仕事になるため、あまり時間が多く取れることはないでしょう。(楽かどうかは別としても)

残業が少ない

残業が少ないのもこの業界の特徴。

理由としては至極単純で、翌日の交代者が来れば帰宅できるからです。

参考までに、筆者の場合は残業は月10~20時間程度、もちろん残業代も満額出してくれています。前職の営業が月100時間以上のサービス残業だったため、それと比較して格段にホワイトだと感じています。

また、宿直体制の現場であれば、出勤日数が月10日ほどなのも嬉しい点です。生活リズムは少し崩れてしまいますが、通勤回数が半分になるのは非常に楽でたまりません。

また、休日を潰すこともほぼないのでプライベートを犠牲にすることもありません。

もしあなたがブラックな企業で精神と肉体を摩耗させているなら、ビルメンへ転職した後はほぼ間違いなく「楽になった」と感じることでしょう


ビルメンのデメリット

悩む男

いいとこづくめに見えるビルメンですが、もちろん悪い点もあります。
人によってはこれはかなりのデメリットとなるでしょう。

将来性に難あり

業務内容がビルメン特有のものなので、他の業界で役に立つようなことはあまりありません。人と関わることも少なく、現場によっては同僚や上司としか話さないこともあるため、社会人としての成長もあまり見込めません。

さらには、自分から動いて何かを成すようなこともなく、『何かが起こったら対処する』という受動的な仕事のため、残念ながら成長の機会は少ないと言わざるを得ません

ただし、これは空き時間を有効活用して好きなスキルを磨いたり、資格勉強をしたりすることで多少カバーできます。

レベルが低い

平均的に見るとビジネスマンとしてレベルが低い人が多い傾向にあります。

理由としては、筆者のように『楽だから』という向上心の欠片もない理由でビルメンになる人が多いからだと思われます。

エリア管轄のマネージャーであっても、メールの文面が露骨におかしかったりビジネスマナーや法律にあまりに疎かったりと、少々イラっとすることもあります。

そこそこ大きな会社でもこんな感じなので、規模の小さな企業になるともう少し露骨かもしれません。

給料が低い

ビルメンの平均年収は300万前後と言われています。サラリーマンの平均年収が400万程度だと言われることが多いので、それと比較すると少なめですね。

ビルメンの仕事自体は楽だけど、金銭的には楽じゃないということです

しかし、資格を取得すれば手当を出してくれる企業も多いですし、昇進してビルメンの部下を管理する立場になれば給与のアップも見込めます。(それはもうビルメンではないかも?)

また、「時間があるため副業ができる」というメリットがあるため、これは工夫次第でなんとかなる問題でもあります。


ビルメンになるには?資格は必要?

何故?

「ビルメンになる前に資格を取った方がいい!」という声もありますが、ビルメンテナンスをやる上で必須となる資格はありません
※東京のビルメンだけ”自衛消防技術”と”防災センター要員”の二つが必要ですが

ビルメン4点セットは不要

以下の4つの資格は「ビルメン4点セット」や「ビルメン四天王」などと巷で呼ばれています。ネット上ではこれらが就職に必要だと声高に叫ばれていますが、実際はあれば良いなという程度のものです。

・第二種電気工事士
・危険物取扱者乙種4類
・2級ボイラー技士
・第三種冷凍機械責任者

そもそも『本当に定年までビルメンをするのか』という問題もある上、資格4つを全部取得しようとすると最低でも半年~1年は掛かります

コロナ禍で多少影響はありましたが、まだまだ売り手市場。資格を持っていることを条件にしている企業も少なからずありますが、そうじゃない企業は数多くあるのです。

筆者も無資格ですが、インディード経由でアルバイトとして応募し、結果的に無資格で正社員として採用してもらいました。

実際に求人誌やハローワークを除けば、いくらでもビルメンの募集は見つかります。資格取得に時間をかけるなら、一社でも多く応募するのが建設的でしょう。

資格を取るなら就職後に

散々資格を取らなくていいと言ってきましたが、別に取るなという訳ではありません。資格を取るなら就職後の方がお得だという話です。

なぜならビルメンは時間が取れるからです。仕事中にも暇な時間はたくさんあるので、その時間で資格の勉強をするのはいかがでしょうか? お給料をもらいながら資格の勉強までできてしまいますよ

また、資格取得にかかるお金を会社が負担してくれることも珍しくありません。

これらの理由から、入社後に資格勉強を始めるのがベストではないかと私は思います。資格を活かしてもっといい企業に行きたいなら転職すればいいのですから。

「資格を取ってからにしよう」と考えると、ハードルが上がってしまって、結果的に動き出せないといったことになりかねません。決して難しい仕事ではありませんので、肩の力を抜いて求人に応募してみましょう


【まとめ】ビルメンはホワイトで楽

筆者の周りでも、ビルメンの仕事は結構キツイとおっしゃる方もいますが、実際に作業した時間や内容を聞くと私と大差ないことがほとんどです。

何時トラブルが起こるか分からなくて怖いと言われる方も居ますが、それは他の仕事も同じです。慣れれば何も感じなくなるでしょう。

結論として、どんな仕事も大変だというのはもちろんですが、残業が少なく業務も少ないビルメンは他の仕事と比べて楽だというのが筆者の感想です

そんな楽な仕事をあなたもやってみませんか?